小川町の自給率

自給率とは国内で生産されている食料が消費をどれくらいまかなえるかを表す指標です。日本国内全体で見たときの主な農産物の自給率は、米100%、小麦15%、大豆8%。穀物全体で22%です。どう思いますか、この数字。米を完全に自給しているのは、最近の余剰米の問題からしても明らかなことですが、小麦、大豆の自給率の低さにはびっくりします。また、経年の変化をみると、ほぼ一様に右下がり、自給率が下がっていっています。どうしてこんな事が起こるのでしょうか?

 

 これには2つの大きな原因があります。一つは食べる側(消費者)の問題。米を100%自給していながら、穀物の自給率が低いのは私達の食生活が米食中心から、パン食(小麦)や肉(つまり間接的に家畜用飼料穀物)を多食する方へと変わってきたことです。もう一つは作る側(農民)の問題。貿易自由化によって安い価格の大豆や小麦が外国から押し寄せてくる中で、日本の農民が経済的に立ちゆかなくなってしまったのです。いま、「国産小麦」「国産大豆使用」などと改めて表示がされているくらい国産のものは稀少価値があるのが現状なのです。外国から海を越えてやってくる穀物は、カビや害虫が輸送中に発生しないように農薬がふりかけられている(ポストハ一ベストという)ことが多く、安いという経済性と引きかえに安全性を犠牲にしているのです。

 

 ところで私達の住む町、小川町の自給率はどうなっているのでしょう。

 米46%、小麦11%、大豆4%、野菜4%。小川町でとれた作物の収量を小川町内ですべて消費したとして、町民の消費量をどれだけまかなえるかを見たものです。電車の車窓から眺めた小川町は田と畑、森に囲まれた豊かな土地というイメージがあります。しかし、私達の食べている食料は、この豊かな土地を有効に使うことなく、外から(かなりの部分、外国から)

安全性の保証もなく流れ込んできているのです。日本の他の町や村と同じように。